「聞く力」と「考える力」。ソフトテニスで伸ばしたい、もう一つの力。
ソフトテニスの指導をしていると、選手たちの成長に驚かされることがあります。
数か月前までできなかったプレーが、いつの間にかできるようになっている。
ストロークが安定してきた。
試合中の判断が良くなってきた。
そんな変化を見ることは、コーチとして大きな喜びです。
そして、日々選手たちと接する中で、以前から感じていることがあります。
それは、成長の早い選手には、自分から学ぼうとする姿勢が見られることが多いということです。
もちろん、練習量や経験、身体の成長など、上達に関わる要素はたくさんあります。
でも今回は、その中でも僕が大切だと感じている「聞く力」と「考える力」についてお話ししたいと思います。
上達が早い選手に感じる、ある共通点
練習中や試合が終わったあと、積極的にコーチのところへ来る選手がいます。
「今のストローク、どうでしたか?」
「どうしてバックアウトが多くなるんですか?」
「次の試合では、何を意識したらいいですか?」
そんな質問をしてくれる選手たちです。
そして、こうした選手を見ていると、成長のスピードが早いと感じることがあります。
なぜでしょうか。
僕は、質問するという行動の前に、すでに大切なことが起きているからではないかと思っています。
それは、自分のプレーに疑問を持ち、もっと良くしたいと考えていること。
「なんで上手くいかなかったんだろう」
「どうしたら、もっと安定するんだろう」
「今の自分には何が足りないんだろう」
自分の課題に目を向け、その答えを探そうとしている。
その姿勢こそが、成長につながっているように感じます。
ただし、質問が多いから必ず上達が早い、というわけではありません。
口に出さなくても、自分の中で深く考えながら成長している選手もいます。
大切なのは、質問の回数ではなく、自分のプレーをもっと良くしようとする気持ちなのだと思います。
でも、何でもすぐに聞けばいいわけではない
ここで、もう一つ大切にしたいことがあります。
それは、自分で考える力です。
何か上手くいかないことがあるたびに、すぐコーチに答えを求める。
そして、言われたことだけを繰り返す。
もちろん、それで改善できることもあります。
でも、試合中はいつでもコーチが答えを教えてくれるわけではありません。
相手のプレーを見て、状況を判断し、自分で考えて行動する必要があります。
だからこそ、練習の中でも考える力を育ててほしいんです。
例えば、ストロークがネットにかかったとき。
「なんでネットしたんだろう?」
「打点が低かったのかな?」
「ラケットの面が下を向いていたのかな?」
まずは、自分なりに原因を考えてみる。
そして、コーチに聞いてみる。
「自分では打点が低かったと思うんですけど、どうですか?」
こんな質問ができたら、とてもいいと思います。
自分で考えたことが正解でなくても構いません。
考えて、聞いて、新しいことに気づく。
そして、もう一度試してみる。
「自分で考えること」と「コーチに聞くこと」は、決して反対の行動ではありません。
むしろ、この二つがつながることで、学びはもっと深くなるのだと思います。
「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思っている選手へ
一方で、コーチに自分から話しかけるのが苦手な選手もいると思います。
「こんな初歩的なこと、聞いてもいいのかな」
「今さらこんなこと聞いたら、どう思われるだろう」
「コーチが忙しそうだから、声をかけにくいな」
そんなふうに感じることもあるかもしれません。
でも、選手のみんなに伝えたいことがあります。
分からないことを聞くのは、恥ずかしいことではありません。
基本的なことでも、何度も教わったことでも大丈夫。
一度聞いたのに、また分からなくなることだってあります。
そもそも、自分の何が問題なのか分からない場合もありますよね。
そんなときは、
「なんだか上手く打てないんです」
その一言でもいいんです。
そこから、コーチと一緒に考えていけばいい。
質問するのが苦手なら、最初は小さな一言からでも構いません。
最初から上手に質問する必要なんてないんです。
もっと知りたい。
もっと上手くなりたい。
その気持ちを、遠慮せずに伝えてほしいと思っています。
答えを教えるだけのコーチにはなりたくない
そして、この話は選手たちだけの問題ではありません。
僕たちコーチにも、大切な役割があります。
選手が上手くできなかったとき、
「こうしなさい」
「ああしなさい」
と、一方的に答えを伝える。
確かに、それが必要な場面もあります。
特に、基本技術の習得や安全に関わることなど、コーチが具体的に教えるべきことはたくさんあります。
でも、いつも答えを与えるだけでは、選手が自分で考える機会を減らしてしまうかもしれません。
だから僕は、できるだけ選手自身の考えも聞くようにしたいと思っています。
「今のプレー、どう感じた?」
「何が難しかった?」
「次はどうしてみたい?」
まずは、選手が何を感じ、何を考えているのかを知ること。
そのうえで、必要なアドバイスを伝える。
そして、実際に試してもらう。
コーチの言うとおりに動ける選手ではなく、自分で考え、判断できる選手に育ってほしい。
そのために、僕たちコーチは答えを教えるだけでなく、選手が自分で答えを見つけられるように導く存在でありたいと思っています。
質問しやすい環境をつくるのも、コーチの役割
選手たちに「もっと質問してほしい」と伝える一方で、僕自身も考えていることがあります。
それは、質問しやすい雰囲気をつくれているだろうかということ。
自分から積極的に話しかけてくれる選手もいれば、声をかけてもらうことで初めて話せる選手もいます。
だからこそ、僕たちコーチも、ただ質問を待っているだけではいけないと思っています。
練習中、なるべく選手一人ひとりに声をかける。
上手くできたときには、その変化を伝える。
悩んでいそうなときには、こちらから話しかける。
何気ない会話を重ねながら、少しずつ距離を縮めていく。
そうした積み重ねが、
「ちょっとコーチに聞いてみようかな」
と思える安心感につながるのではないでしょうか。
質問する勇気を選手だけに求めるのではなく、質問したくなる関係を僕たちもつくっていきたい。
これは、これからも大切にしていきたいことの一つです。
TBHには、いろいろな経験を持ったコーチがいる
TBHソフトテニスクラブには、さまざまな経験や強みを持ったコーチたちがいます。
高いレベルで競技を経験してきたコーチ。
学校や地域での指導経験があるコーチ。
技術面だけでなく、選手の気持ちに寄り添いながら指導してくれるコーチ。
それぞれの経験が違うからこそ、選手たちに伝えられることも違います。
同じプレーを見ても、コーチによって着目するポイントが異なることもあります。
それも、選手にとっては貴重な学びになるはずです。
もちろん、いろいろなアドバイスを受けて迷うこともあると思います。
そんなときは、無理に全部取り入れようとせず、何を優先して取り組めばいいか相談してほしい。
僕たちコーチ同士も、選手の成長のために考え方を共有していくことが大切だと思っています。
せっかく、こんなにいろいろな経験を持つコーチがいるんです。
その経験や知識を、選手たちにはもっともっと吸収してほしい。
遠慮せず、どんどんコーチを頼ってください。
そして僕たちも、選手一人ひとりと、もっと深く関われるクラブにしていきたいと思っています。
考える。聞く。試す。また考える。
ソフトテニスの上達に、特別な近道があるわけではありません。
でも、日々の練習の中で大切にできることはあります。
自分のプレーを振り返る。
上手くいかなかった理由を考える。
分からないことをコーチに聞いてみる。
教わったことを実際に試してみる。
そして、どう変わったのかをもう一度考える。
考える。聞く。試す。また考える。
この繰り返しが、少しずつ自分の力になっていくのだと思います。
そして、もう一つ。
アドバイスをもらうことだけが、学ぶことではありません。
仲間のプレーを見ること。
上手な選手の動きを観察すること。
自分とは違う考え方に触れること。
そこにも、たくさんの学びがあります。
大切なのは、ただ練習時間を過ごすのではなく、その中から何かを吸収しようとすること。
昨日まで気づかなかったことに、一つ気づける。
それだけでも、次の成長につながる一歩になると思います。
最後に。コーチは、みんなの成長を支える存在です。
選手のみんなへ。
分からないことがあったら、遠慮せずに聞いてください。
自分で考えてみて、それでも答えが見つからなければ、一緒に考えましょう。
何を聞けばいいか分からなくても大丈夫。
そして、教わったことがすぐにできなくても、焦る必要はありません。
考えて、試して、失敗して、また挑戦する。
その過程を大切にしてほしいと思っています。
僕たちコーチは、選手の代わりに成長することはできません。
でも、選手が成長するきっかけをつくることはできます。
そして、そのきっかけをつかもうとする選手たちの姿を見ることが、僕たちコーチの大きな喜びでもあります。
これからも、選手とコーチがお互いに学び合い、信頼し合えるクラブでありたい。
技術だけでなく、自分で考える力、人から学ぶ力も育てていきたい。
そんな思いで、これからも一人ひとりと向き合っていきます。
聞くことも勇気。考えることも力。
その両方を大切にしながら、これからも一緒に成長していこう!🎾
TBH SOFT TENNIS CLUB|選手コース
TBHソフトテニスクラブでは、さまざまな競技経験や指導経験を持つコーチ陣が、選手一人ひとりの成長をサポートしています。
技術の向上だけでなく、自分で考える力、主体的に学ぶ姿勢、仲間とのコミュニケーションも大切にしています。
選手たちが自信を持って挑戦できる環境づくりを、これからも目指していきます。
▶ 選手コースの詳細はこちら
https://taisou.my.canva.site/sensyukosu


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