TBHの強み|一人の選手を、一人のコーチだけで見ない。
前回のブログ
「なぜTBHは、ソフトテニスと『健康』を大切にしているのか。」
の中で、
「一人の選手を、一人のコーチだけで見ない。」
というTBHの考え方について少し触れました。
今回は、その続きを書いてみたいと思います。
TBHでは現在、土日クラブ活動や選手コースを支えるコーチ陣が総勢10名います。
「コーチが多いですね」
と言っていただくこともあります。
もちろん、人数がいること自体もありがたいことです。
でも僕がTBHの強みだと思っているのは、
「10人いること」そのものではありません。
大切なのは、
それぞれが違う経験、違う立場、違う視点を持っていること。
そして、そのたくさんの目で、一人ひとりの子どもを見ることができることです。
子どもは、一人ひとり違う
当たり前のことですが、子どもたちは一人ひとり違います。
自分からどんどん質問できる子。
分からないことがあっても、なかなか聞けない子。
少し背中を押してもらうことで頑張れる子。
じっくり話を聞いてもらうことで力を発揮する子。
得意なことも、苦手なことも違います。
そして当然、
コーチとの相性もあります。
あるコーチの説明ではなかなか理解できなかったことが、別のコーチのひと言で急につながることもあります。
技術の問題だと思っていたら、実は気持ちの部分に原因があった、ということもあります。
どれだけ経験のある指導者でも、一人のコーチだけですべての子どもに最適な関わり方をすることには限界があります。
僕自身もそうです。
だからTBHは、
「宮村コーチ一人が全部を見るクラブ」
にはしたくないと思っています。
コーチも、一人ひとり違う
子どもたちが一人ひとり違うように、TBHのコーチたちもそれぞれ違います。
男性コーチもいれば、女性コーチもいます。
大きな大会を経験してきたコーチもいます。
一方で、競技生活の中で思うように試合に出られず、悔しい経験をしてきたコーチもいます。
結果を出した経験があるから伝えられること。
大きな試合の緊張を知っているから伝えられること。
そして、
試合に出られなかった悔しさ。
なかなか上手くならなかった焦り。
周りとの差に悩んだ経験。
そうした経験があるからこそ、分かる選手の気持ちもあります。
僕は、実績がある人だけを集めれば良い指導になるとは思っていません。
いろいろな経験をしてきたコーチがいるからこそ、いろいろな子どもを見ることができる。
そこに意味があると思っています。
同じ選手を見ても、見えるものが違う
コーチによって、得意な視点も違います。
ストロークやサービスなど、技術の細かい部分。
試合の組み立てや配球。
前衛・後衛の動きや、ペアとしての連携。
選手の表情や声、いつもとのちょっとした変化。
僕自身は、健康運動指導士として長く運動指導に携わってきた経験から、体の使い方や動作、トレーニングという視点から見ることもあります。
同じ一人の選手を見ていても、コーチによって気づくところは違います。
だから練習中、
「今日、ちょっといつもと動きが違うよね」
「試合ではここが気になった」
「この子には、こう伝えた方が分かりやすいかもしれない」
そんな話をコーチ同士ですることもあります。
一人の視点だけで決めつけない。
それが、複数のコーチで見る大きな意味のひとつです。
コーチであり、保護者でもある
TBHには女性コーチもいます。
その中には、子育て中の主婦で、自分のお子さんもTBHで活動しているコーチもいます。
つまり、指導者であると同時に、保護者でもあります。
コーチとして見る目。
そして、
自分も子どもを育てている親として見る目。
それぞれ少しずつ違います。
「親だったら、ここが気になるかもしれない」
「子どもは家では、こう感じているかもしれない」
そんな視点だからこそ気づけることもあります。
また、TBHには夫婦でコーチとして関わってくれている家庭もあります。
家族みんなでTBHに関わってくれている家庭もあります。
一人の子どもがソフトテニスを始めたことをきっかけに、その家族までクラブとのつながりが生まれていく。
そして今では、その家族が別の子どもたちを支える側にもなってくれている。
これは僕にとって、とても嬉しい広がりです。
教え子が、今度は支える側に
さらに、僕がこれまで中学校の部活動で指導してきた卒業生たちが、TBHの活動を手伝いに来てくれることもあります。
以前は、教えられる側だった子たち。
一緒に練習し、試合について話し、悔しい経験もしてきた子たちが、
今度は後輩たちを支える側としてコートに戻ってきてくれる。
これは本当に嬉しいです。
選手だった人が、今度は次の選手を支える。
ソフトテニスを通じて生まれたつながりが、そのときだけで終わらず、違う形になって続いていく。
TBHの中でも、少しずつそんな循環が生まれています。
そして、中学時代の仲間たちも
実は今、TBHを手伝ってくれているコーチの中には、僕自身が中学生のころ、一緒にソフトテニスをしていた同級生が4人います。
中学校のテニスコートで、一緒にボールを追いかけていた仲間たち。
その後、それぞれ違う人生を歩みました。
そして約35年という長い時間を経て、またつながった。
今では、自分たちがプレーするだけではなく、
次の世代の子どもたちを支える側として、また同じコートに立っています。
考えてみれば、不思議な話です。
中学生だった当時の僕たちには、こんな未来はまったく想像できませんでした。
この話は僕にとって少し特別なので、次回ゆっくり書いてみたいと思います。
「今日はこのコーチに聞いてみよう」でいい
子どもからすれば、
「今日はこのコーチに聞いてみよう」
でもいいと思っています。
技術のことは、このコーチ。
試合のことは、このコーチ。
少し悩んでいることは、話しやすいあのコーチ。
もちろん、僕に聞いてくれてもいい。
大事なのは、
困ったときに頼れる大人が、一人だけではないこと。
そして僕たちコーチ側も、自分一人の考えだけで選手を判断するのではなく、必要に応じて周りのコーチの意見を聞く。
僕自身も、他のコーチだから見えたこと、気づいたことを大切にしたいと思っています。
一人の選手を、一人のコーチだけで見ない。
これは、コーチが多いから偶然できていることではありません。
これからもTBHで大切にしていきたい指導の形です。
ソフトテニスの輪を、もっと多くの人へ
子どもがソフトテニスを始める。
その家族が関わる。
保護者がコーチとして力を貸してくれる。
夫婦でクラブを支えてくれる。
以前指導した卒業生が戻ってくる。
昔一緒にテニスをしていた仲間が、約35年の時を経て、また同じコートに立つ。
こうして見てみると、
ソフトテニスの輪が、TBHの中でも少しずつ広がっている
ことを感じます。
僕は、この輪をTBHの中だけで終わらせたくありません。
子どもでも、大人でも。
選手でも、家族でも。
コーチとしてでも、久しぶりにラケットを握る人でもいい。
それぞれの形でソフトテニスに関わりながら、人と人がつながっていく。
そして、
「ソフトテニスっていいな」
と思ってくれる人が、今よりもっと増えていく。
そんな未来をつくっていけたらと思っています。
TBHの強み
TBHの強みは、
コーチが10人いることではありません。
違う経験。
違う立場。
違う視点。
それぞれを持った人たちが、
一人の子どもを、一緒に支えられること。
そして、そのつながりから、また次の人へソフトテニスの輪が広がっていくこと。
一人の選手を、一人のコーチだけで見ない。
そんな環境を大切にしながら、この輪をこれからもっと多くの人へ広げていきたいと思っています。
次回予告
35年ぶりの再会。あの頃の仲間と、また同じコートに立っている。
今、TBHを手伝ってくれているコーチの中には、僕の中学時代のソフトテニス部の同級生が4人います。
中学生のころ、一緒にボールを追いかけていた仲間たち。
それぞれ違う人生を歩み、約35年の時を経て、今また同じコートに立っています。
しかも今度は、
子どもたちを支える側として。
僕にとっては、少し不思議で、正直、夢みたいな現実です。
そしてできることなら、もっと歳を重ねても、
「あの頃は子どもたちに教えてたよな」
なんて笑いながら、この仲間たちとラケットを握っていたい。
次回は、そんな中学時代の仲間たちとの話を書いてみたいと思います。
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