運動神経は生まれつきだけではない │ 子どもの体力・運動能力は経験で育つ
「うちの子は運動が苦手だから」
そう感じている保護者の方は少なくないと思います。
走るのが遅い。
ボールがうまく投げられない。
すぐ疲れてしまう。
体の使い方がぎこちない。
体育の授業に少し苦手意識がある。
そんな姿を見ると、
「運動神経がないのかな」
「スポーツは向いていないのかな」
「無理にやらせない方がいいのかな」
と思ってしまうこともあるかもしれません。
でも、運動神経や体力は、生まれつきだけで決まるものではありません。
子どもの運動能力は、日々の経験の中で少しずつ育っていきます。
運動神経は、経験で育つ
運動神経という言葉を聞くと、どうしても「センス」や「才能」のように感じるかもしれません。
もちろん、得意・不得意には個人差があります。
でも、子どもたちの運動能力は、どれだけいろいろな動きを経験してきたかによって大きく変わります。
走る。
跳ぶ。
投げる。
捕る。
打つ。
転がる。
バランスを取る。
止まる。
方向を変える。
体を支える。
こうした基本的な動きは、いきなり上手にできるものではありません。
遊びやスポーツの中で何度も経験することで、少しずつ身についていきます。
つまり、運動が苦手に見える子も、経験が足りないだけということがあります。
「できない」のではなく、まだ「慣れていない」だけかもしれません。
体を動かす機会が減っている時代
昔は、外遊びの中で自然にたくさんの動きを経験できました。
鬼ごっこで走る。
木に登る。
ボールを投げる。
段差を跳び越える。
友だちと追いかけっこをする。
こうした遊びの中に、運動能力を育てる要素がたくさんありました。
でも今は、外で遊ぶ時間や場所が少なくなり、体を思いきり動かす機会も減っています。
学校の体育だけでは、十分にいろいろな動きを経験できないこともあります。
だからこそ、家庭や地域、習い事などで、子どもたちが体を動かす機会を意識して作ることが大切です。
苦手な子ほど、安心できる環境が必要
運動が得意な子は、いろいろな場面で自然に経験を積むことができます。
でも、運動が苦手な子は、失敗することを怖がって、体を動かす機会から離れてしまうことがあります。
「どうせできない」
「失敗したら恥ずかしい」
「みんなに見られるのが嫌」
「怒られたらどうしよう」
そんな気持ちがあると、挑戦する前にあきらめてしまうこともあります。
だからこそ、運動が苦手な子には、安心して挑戦できる環境が必要です。
できなくても責められない。
失敗しても笑われない。
少しできたことを認めてもらえる。
自分のペースで練習できる。
そういう場所で経験を積むことで、子どもたちは少しずつ変わっていきます。
小さな「できた」が自信になる
運動が苦手な子にとって、大きな成功だけが自信になるわけではありません。
昨日より少し長く走れた。
ボールにラケットが当たった。
前より高く跳べた。
転ばずにバランスを取れた。
最後まであきらめずにやりきれた。
こうした小さな「できた」が、とても大切です。
子どもは、小さな成功体験を積み重ねることで、
「自分にもできるかもしれない」
と思えるようになります。
この気持ちは、スポーツだけでなく、勉強や学校生活、人間関係にもつながっていきます。
早く上手くなることより、経験することが大切
保護者の方の中には、
「始めるなら、ちゃんと上手になってほしい」
「周りについていけるか心配」
「うちの子だけできなかったらどうしよう」
と感じる方もいると思います。
でも、子どものスポーツで大切なのは、最初から上手にできることではありません。
まずは体を動かすこと。
いろいろな動きを経験すること。
楽しみながら続けること。
この土台があって、少しずつ運動能力は育っていきます。
特に幼児期から小学生の時期は、ひとつの動きだけでなく、いろいろな動きを経験することが大切です。
走る、跳ぶ、投げる、打つ、支える、転がる、バランスを取る。
こうした経験が、将来どんなスポーツをするうえでも土台になります。
スポーツは、運動能力だけでなく心も育てる
運動が苦手な子がスポーツを始めると、体だけでなく心にも変化が出てきます。
最初は不安そうだった子が、少しずつ表情が明るくなる。
できなかったことにもう一度挑戦する。
友だちやコーチの声かけで頑張れる。
失敗しても、もう一回やってみようとする。
こうした変化は、運動能力の向上と同じくらい大切です。
スポーツは、体を動かすだけではありません。
挑戦する力。
続ける力。
失敗しても立ち直る力。
自分を信じる力。
こうした心の力も育ててくれます。
「苦手だからやらない」ではなく、「苦手だからこそ経験する」
運動が苦手な子にとって、スポーツはハードルが高く見えるかもしれません。
でも、苦手だからこそ、安心できる環境で少しずつ経験してほしいと思います。
苦手なまま避け続けると、体を動かすことへの苦手意識はどんどん大きくなってしまいます。
反対に、小さな成功体験を積むことができれば、
「運動って楽しいかも」
「前よりできるようになった」
「もう少しやってみたい」
という気持ちが生まれます。
この気持ちが、子どもたちの可能性を広げていきます。
上手い下手より、まずは楽しく動くこと
子どもにスポーツを始めさせるとき、最初から結果を求めすぎる必要はありません。
大切なのは、上手い下手ではなく、楽しく体を動かす経験です。
運動が得意な子も、苦手な子も。
体力がある子も、これから育てていく子も。
それぞれのペースで、体を動かす楽しさを感じることが大切です。
スポーツは、できる子だけのものではありません。
できないことに挑戦する中で、少しずつできるようになっていく。
その過程こそが、子どもたちの成長につながります。
To Be Healthyが大切にしていること
To Be Healthyでは、運動が得意な子だけでなく、運動が苦手な子も安心して参加できる環境づくりを大切にしています。
できないことを責めるのではなく、できたことを認める。
周りと比べるのではなく、その子自身の成長を見る。
「楽しい」
「できた」
「またやってみたい」
そんな気持ちを大切にしながら、子どもたちの体と心の成長をサポートしていきます。
運動神経は、生まれつきだけで決まるものではありません。
経験によって、少しずつ育っていきます。
だからこそ、子どもたちには、安心して体を動かせる機会を作ってあげたいと思います。
次回は、
「スポーツはメンタルを育てる。失敗・緊張・悔しさを乗り越える力」
というテーマでお届けします。


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